旅の一般知識
◆現地での交通手段
ロンドンでの交通の手段は、(1)タクシー、(2)地下鉄、(3)路線バス、(4)レンタカーが考えられます。
ロンドンのタクシーは、街の名物にもなってる「黒塗りのオースチン」。街中を流している車も多いので、日本と同様に手を挙げて合図して止めます。乗る前に行き先を告げてドア(普通は左側)を自分で開けて乗ります。
運賃はメーター制で、初乗り料金に、走行距離によって料金が加算されていきます。支払いの時は運賃に10〜15%程度のチップを加えて払います。ロンドンのタクシードライバーの試験は難しいらしく、相当な地理知識が要求されるようです。つまりロンドンのどんな通りも頭に入っていると思って良いでしょう。行き先を告げるときは通りの名前を言えば確実に連れていってくれます。
地下鉄は観光� �にとって最も便利な移動手段でしょう。比較的安く確実に目的地へ行くことができます。ゾーン制になっていて、自動販売機で目的地までの切符を購入し、自動改札を通って乗ります。正しい切符を持っていないなどの不正乗車には相当重いペナルティーが課せられるようですので気をつけたいものです。
路線バスはロンドンの主要な通りを走っていて、移動にも便利で街の景色を眺められるので楽しい乗り物です。特に街の名物でもある2階建てバス(Double Decker)の2階席からの眺めは格別です。道路が渋滞し易いことを除けば、有効な移動手段といえます。特に地下鉄の通っていない場所への移動には力を発揮します。バスに乗る際はあらかじめ小銭を用意しておく必要があります。バス停には、路線名と行き先が表示されているので、良く確認しておき、来たバスの行き先表示をよく確かめて乗るようにします。また降りるときは、ボタンで運転手に知らせます。
ロンドン以外の都市へは鉄道やコーチ(長距離バス)、レンタカーを利用します。イギリスは国土が日本の半分程度なので、飛行機の国内線はメリットは少ないといえます。また地方の各都市内での交通手段は、おもにバスになります。各都市のツーリスト・インフォメーション・センターでご確認下さい。
◆イギリスの治安
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イギリスの治安は先進国のなかでは良い方であると言えます。銃器の持ち込みは厳しく制限されているほか、薬物も強く取り締まられているようです。ただし大都市のロンドンやその他の地方都市(グラスゴー、リバプールなど)では一部治安の悪い地域もあるようですので、事前の確認をした方が良いでしょう。
イギリスに限ったことではありませんが、スリや置き引き等には十分注意しる必要があります。電車内や人混みでは注意が必要です。とくにパスポート等の重要物には細心の注意を払う必要があります。
路地裏や夜の公園など、人通りの少ない場所は歩かない、夜間はなるべく1人で歩かない(とくに女性)、また不必要な多額の現金は持ち歩かないなどの心構えが、犯罪に巻き込まれる危険性を小さくしま� �。
レンタカーを使う場合では、車を離れるときは外から見えるところに物を置かないようにします(荷物は必ずトランクに収納します)。車の盗難や車上狙いを想定して、現金やパスポートなどの貴重品は車に残さずに、肌身離さず持っていましょう。
◆現金、トラベラーズ・チェック、クレジット・カード
旅行中の買い物などの支払いには、多額の現金を持ち歩かないですみ、紛失や盗難にも安心なクレジットカードの利用をおすすめします。VISA、MASTER、AMEXなどの国際クレジットカードであれば、ほとんどどこでも商店、レストランで使用できます。またカードを持っていれば、トラベラーズ・チェックはほとんど不要です。利便性を考えるとカードが使いやすいと思います。
クレジットカードは決済機能の他に、身分証明を兼ねますので、レンタカーを利用する場合などは必要になります。あらかじめ代金を支払って、バウチャー(クーポン券)を持参する場合でも、クレジットカードがなければ、多額の保証金を求められたり、貸し出しを断られる場合があります。
現金の両替は、タクシー代や地下鉄・バスの運賃、チップ やちょっとした出費用にすれば良いでしょう。ただしファストフード店、パブでの飲食やB&Bでの宿泊、一部の観光アトラクションではクレジットカードを使えない場合があるので、このことを考慮して両替額を決めます。両替は空港の両替カウンター、市中銀行、ホテルなどでできます。交換レートは市中銀行がもっともよく、空港の両替所、ホテルの順で悪く(高く)なります。交換レートの高低はありますが、空港からタクシーやバスに乗ることもありますので、当面必要な分は空港に着いたらすぐに両替するか、あらかじめ日本でポンドに両替した方が良いでしょう。日本円への再両替は紙幣のみ可能ですが、手数料がふたたびかかるので、極力避けた方がよいでしょう。
◆通貨、物価
イギリスの通貨単位は£(ポンド)、補助単位はp(ペンス)で、£1=100pです。最近のレートでは£1=195円ぐらいです(99年7月)。日常流通している紙幣は5、10、20、50ポンド、コインは1、2、5、10、20、50ペンスと1ポンドです。スコットランドでは独自の紙幣を発行していますが、これはイングランド内でも使用できます。
物価はおおむね日本並みだといえます。
◆チップについて
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イギリスではチップの習慣があります。もちろんチップは義務ではなく、感謝の気持を表す行為ですので、気分良いサービスを受けたと思えば、渡せば良いことです。
チップの目安としては、レストランなどでは飲食代金の10〜15%程度を勘定に加えて支払います。ただしサービス料込みになっている場合は改めてチップを渡す必要はありませんので、必ず請求書を確認します。ファストフード店やパブでもチップは不要です。会計は席で行うことが多いので、席を立つときにテーブルにチップを置いていきます。
ホテルでは、部屋代の10%程度のサービス料が宿泊料に加算されている場合がほとんどなので、ホテルに対してはチップは不要です。ただしポーターに荷物を運んでもらった場合は荷物1つ当たり50ペンス〜1ポ ンドを渡します。ルームメイドには1人・1泊あたり50ペンス〜1ポンドを部屋を出るときに枕元に置きます。ルームメイドへのチップは不要という話もありますが、気分良く滞在できたら、チップを置いた方がスマートです。また個人経営のB&Bではチップは不要です。
タクシーの運転手には運賃の10〜15%程度を、駅や空港のポーターには荷物1個につき50ペンス〜1ポンド程度を渡します。またロンドンのハロッズなど高級デパートのトイレでは掃除の係りの人がいつも居るので20Pくらいを渡すか、洗面台のチップ入れに置きます。
◆買い物について
クッキー、チョコレートなどの菓子類は町の土産物店や空港の免税店にもありますが少々割高です。町中のスーパーマーケットは安いので、こちらでまとめて購入した方が良いでしょう。絵はがきはどこでもきれいなものが売っています。
イギリスで物品を購入する場合やサービスを受ける場合はVAT(付加価値税)と呼ばれる17.5%の消費税が課税されています。3ヶ月以内にEU域外へ品物を持ち出す旅行者には、免税手続きをすればVATの大部分は払い戻せます。小額の場合は手続きに要する労力と手数料を考えると、還付申請しない方が得な場合もあります。
手続き方法は、店で「VAT FORM」という用紙を入手して、必要事項を記入して空港の税関に提出(税関のポストに投函)します。帰国後2ヶ月ほどで、手数料が差し引かれた小切手が郵送されてくるので、銀行で換金します。クレジットカードに入金してもらうこともできますが、この場合は手数料がかかりません。
旅行の所持品編
◆服装(夏期)
イギリスは日本よりも高緯度にある割に、海流の影響で比較的温暖な気候である言えます。ただし夏でも日本のように高温になることは少なく、むしろ朝夕には肌寒く感じることもあるでしょう。ロンドンの7月の気温は東京の6月や9月ぐらいですので、日中は天気がよければ25℃位まで上がります。またスコットランドなど北部ではさらに数度気温が下がります。
イギリス全土とも天候が変わりやすく天気予報はあまり信頼できません。また雨が降ることが多いので、折りたたみ傘などの雨具を携行することをお勧めします。ただイギリスの人は雨でもあまり傘をささないで歩いています。
◆カメラなど
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フイルム、カメラの電池などは比較的入手しやすいですが、値段が高いのであらかじめ日本から用意していった方が良いでしょう。各地の土産物店や高速道路のサービスエリアなどでも入手できます。
ビデオテープなどは都市部を除いては入手が困難です。イギリスを含めてヨーロッパはVHSビデオの記録方式が日本と異なりますが(ヨーロッパはPAL/SECAM、日本はNTSC)、現地で売られているVHS-Cテープは使うことができます。デジタルビデオ用テープ(miniDV)も共通ですが、普及率を考えるとまだまだ入手が困難です。
◆電気製品について
イギリスの電気電圧は240V(50Hz)ですので、日本の電気製品を使うには、電圧を下げるコンバーターが必要になります(ビデオカメラのバッテリー充電器など幅広い電圧に対応しているものは除く)。またコンセントの形状も異なるので、日本の国内用電気製品はそのままでは使うことができません。いずれにしてもコンセントの形に合わせた変換プラグが必要です(プラグタイプ:B、B3、Bf、C)。
イギリスのコンセント形状。四角い穴が3つある。
◆その他の小物
日本と異なり、ホテルやB&Bにはスリッパ、浴衣、歯ブラシの備え付けはありません。石けん・シャンプーは置いてある場合がありますが、持参したほうが良いでしょう。
電話と郵便編
◆公衆電話
最近では、ほとんどの公衆電話はコインと、日本のテレホンカードとよく似たフォンカードでもかけられます。またクレジットカードで通話できるものも普及しています。コインは10P、20P、50P、£1が使用できるので、これらの小銭はたくさん持っておくと重宝します。とくに帰りの飛行機のリコンファームやフェリーなどの予約、ホテルの予約など電話をかけることが多い場合には小銭の消費は激しくなります(個人旅行では電話をかけることが度々あるものです)。
カード式電話用のカードは、ブリティッシュ・テレコム社(BT)のものを町中で購入して使用します。クレジットカード電話は、VISA、MASTER、AMEXなどの国際クレジットカードであれば使用できます。
国際電話をかける場合は、00(イギリス国内での国際電話認識番号)+目的国の国番号(日本は81)+0を1つ除いた市外局番+局番+加入者番号の順でダイヤルします。逆にホテルなどの予約で、イギリスにかける場合の国番号は41を使用します。最近は海外で使用できる携帯電話をレンタルしている業者もありますので、インターネットで調べてみると良いでしょう。
◆郵便と宅配便
切手などを購入するときは郵便局を利用することになりますが、平日は9:00〜17:30までと土曜日は昼までの間営業しています。切手はこの他に土産物店などでも買うことができます。あちこちを旅しながらはがきを出す場合は多めに購入しておくと便利です。日本までの料金は、航空便の封書で43P(重量制限あり)、はがきは37P。いずれもおおむね1週間以内で届きます。
小包は、船便で1ヶ月以上、航空便で一週間程度で届きます。民間の宅配便も便利ですが、かなり値段は高くなります。ロンドンでは三越にヤマト運輸、伊勢丹に日本通運のカウンターがあるので、持ち込むと送ってくれます。梱包はカウンターの係員が内容を確認しながら行うので、荷物だけを持ち込めば発送までやってもらえます。国際宅配便を利用した場合、成田空港などで別送便の通関手続きを行う必要がありますので、帰国の際には忘れずに手続きします。
現地での観光編
◆観光情報の入手
イギリス各地を旅行する際には観光案内所(Tourist Information Centre)を利用するのが便利です。ほとんどどんな街にもあるので、宿を探すときや地図やパンフレットが欲しいときに立ち寄ると有用な情報が得られます。必ず街の中心にあり、下の写真のような「i」の標識を目印に行くことができます。国立公園内などではハイキング情報を提供していることもあります。
観光案内所を示す標識 町の中心や駐車場を示す標識もある
◆イギリスでウォーキング
イギリスでは、歩くことが好きな人が多いのでしょう。緑の草原や小高い丘など、いろいろな場所で歩いている人を見かけます。たとえ少しぐらい寒くても、冷たい雨が降っていても、フード付きのジャケットを着込んで、傘をささずに歩いています。
イギリスにはウォーキングに適した「Foot Path」と呼ばれる遊歩道が数多くあり、羊の群がいる農場のわきや、小川にそって延々と続いています。Foot Pathは時に私有地(農場や牧草地のこともある)の中を通っていることもあり、このような場所は「Public Foot Path」と表示されています。逆に一般の人の立ち入りを認めていない場所は「PRIVATE」の立て札などが立っています。
マナーを守って楽しいウォーキング
◆便利な「ヘリテージ・パス」
イギリス国内に数多くある古城や歴史的建造物、貴族の館や庭園などは有料で公開している場合が多く、多くの場合は1人数ポンドの入場料(Admission Fee)を支払います。これら有料の観光ポイントを、旅行期間中に数多く訪れる計画のある方は、英国政府観光庁(BTA)発行のヘリテージ・パス(The Great British Heritage Pass)の利用をお勧めします。
パスには7日間、15日間、1ヶ月有効の3種類があり、それぞれ28、39、54ポンドで購入できます。有効期間内であれば、パスが適用できる所なら何カ所でも入場することができます。パスの購入は空港や街中にある観光案内所でできます。最初に使用するときは使い始めた日付と記名(サイン)をします。各観光ポイントのチケット売場にパスを提示して入場券を求めます。このとき係員から国籍を尋ねられることがあります(おそらく入場者の集計をしているのでしょう)。
パスを購入したら、このパスを使える観光ポイントや施設の一覧が載った冊子をもらえますので、自分の行こうとしているところで使えるか確認しながら旅行を進めていきます。
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